30代男性、育休を取る (育休前夜編)
これは何か
育児・育児休職に関すこれから育休を取る人(主に男性)に向けた、自分の体験に基づいたメッセージです。聞こえますかウヴォーさん。
- 30代男性
- 非管理職
- 伝統的日本企業(企業規模大きめ)勤務
- 里帰り出産しない
- 実家が遠方で頼れない
という条件です。
今回は育休前の話です。
育児休職前には…
貯金せよ!
正直ここが一番大事。テストに出るよ。
一番最初に金の話かよ、と思うかもしれないが現行制度では数カ月分の生活費がない状態で夫婦揃って育休をとると本当に詰む。
というのも育休手当というのは生まれた直後から貰えるものではないのだ。
初めて貰えるのは申請してから数カ月後、その間は家庭の収入は0、どころか会社の天引きが何かある場合はむしろマイナスになる。 申請はもちろん出産後なので、出産直後に育休を取ると次の月からゼロ or マイナス。ダイ or ダイ。
出産の費用も数十万が初っ端に飛んでいく。出産手当金も振り込まれるまでそこそこの期間がかかるので、ここも貯金から持ち出しになる場合がある。
更に生まれた直後から赤ちゃん用品(オムツ、服、ミルク..)も費用がかかる。
とにかく現金を口座に入れておこう。
体を鍛えよ!
赤ちゃんは生まれた直後は3kg程度、そしてその4カ月後には6~7kg。 自分で動くことができない赤ちゃんが毎日抱っこを求めてくる。2Lペットボトルを試しに2本かかえて「こんなもんか、軽い軽い」なんて言ってちゃ駄目だ(自分のことです) 彼らは首も腰もグニャングニャンなのだ。絹ごし豆腐を扱うかのようにそっと扱う必要がある。
そして4ヶ月後。首がすわる頃。抱っこしていても手をぶんぶん振り回し、背中を反らせ、足でガンガン蹴ってくる!この前まで絹ごし豆腐だったのに今や釣った直後のブリを抱えている状態。
そう、筋肉は全てを解決する。これは正しい。ChatGPTも言ってたよ。知らんけど。
ChatGPTくん、筋肉については嘘はつけないタイプ(たまにスラスラ嘘言うのに…) pic.twitter.com/T2zsBia4QK
— ホンドテン (@vedonoz) April 2, 2023
制度を調査せよ!
会社によって制度はまちまちだと思うのでまずは社内で育休について調べよう。 上司に調べてることを知られたくない場合は人事・総務の人に個別に「まだ取る予定は無いが予備知識として知っておきたい」という体で聞くといい。
自分の場合、会社が厚生制度に関するパンフレットを社内で展開してくれておりそれを読むだけでも色々わかった。
特にここ数年で育休に関する制度が拡充されており、出産後の8週間の育休を取りやすくなったり分割で取得できるようになった。 これにより大きめの企業の場合は育休取得率の公表が義務付けられたため、会社としても育休取得を推し進める動きがあるはず。そして取得を推し進めているのは人事・総務系の人たちなのでわからないことがあったらきっと優しく教えてくれる(はず)
参考: 男性の育児休暇を促進させるには?現状や企業の取り組み事項を解説! | おかんの給湯室
上司・同僚に伝えよ!
自分の場合は奥さんが安定期に入ってしばらくしてから(出産の4~5ヶ月前)伝えた。安定期に入るまでは流産等の可能性もある程度あり、もしそうなってしまうと上司にそのことを説明するのは精神的にも辛いと思う。
かといってギリギリに言うと業務の引き継ぎ期間が取れないので少なくとも出産の2~3ヶ月前には伝えたほうが良い。
自分の場合は上司と更に上の上司が育休取得に協力的だったので、育休取得宣言事態は割りとすんなりいった。
書類を揃えよ!
育休に関する提出書類は(会社にもよると思うが)多岐に渡る。
まずは社内制度をくまなく調べた上で、人事・総務の人に書類の要不要を確認するべし。給与、育児休職手当、社会保険、育休取得に関する書類は
- 育休前に提出するもの
- 出産直後急いで準備して提出するもの
- 育休終了後に提出するもの
などパターンがあり、しかも複数種類がある。特に育休に入ってしまうと会社の人に気軽に連絡し辛いので事前準備が肝心。
なお上司は育休に関して詳しくない場合もあると思うので、上司に目を通してほしい書類がある場合は率先して自分が確認・調査すべし。書類が無いと困るのは上司ではなく自分だ!
業務を引き継げ!
育休期間に入る前にまずは自分が持っている仕事をリストアップする。意外と忘れがちな細かい作業(例:定例会の会議通知や会議室予約など)まで出しておけるとなお良し。 その上で育休に入る2ヶ月前には引き継ぎ先が決まっていて、1ヶ月前には引き継ぎ業務が半分くらい終わってるような状態がベスト。
とは言え育児休職の期間が2週間~1ヶ月程度であれば全部の業務を引き継ぐ必要はないかもしれないので、育休期間やチームメンバーと要相談といったところ。
育休に入ることを自分のチーム内、部署内で宣言した後、まずはリストアップした業務を同じチームの人に見てもらい、ヌケモレを確認した上で引き継ぎ先の人を決めていこう。
シミュレーションせよ!
赤ちゃんを迎える準備とシミュレーションが育休の成否を分ける!(たぶん)
破水、陣痛開始時にどうする?
- 陣痛はいつも突然やってくる(うちの場合は夜も明けない早朝だった)
- 病院や陣痛タクシー、義父母の連絡先を必ず押さえる
- 電話番号を家の中の見えやすい位置に掲示しておくと落ち着いて行動できる
家から病院までどうやって行く?
- 奥さんが入院中は何度も通うことになるので道順を事前に把握しておくと良い
奥さんの出産入院時に何が要る?
- 奥さんと相談しつつ必要なものを準備しよう
- 病院から支給があったり備え付けだったり、病院内の売店で買えるものもあるのでその辺は要確認
病院の面会ルールはどうなってる?
- 自分の場合はコロナ禍だったので面会制限があったが今は無いかもしれない。要確認。
育休中の生活時間帯はどうする?
- 夫婦だけで赤ちゃんを世話する場合は同じ時間帯で生活するよりも時間をずらして二交替制にするほうが睡眠時間がしっかり確保でき、お互い楽になる
- 買い物、家事、掃除等の分担やタイミングも事前に決めておくと良い
家の赤ちゃん区画はどこだ?
- 特定の区画を赤ちゃん専用スペースにするとその周辺に赤ちゃん用品の棚などを配置しやすい
- 区画を決めたらそれに合わせて既存の家具配置を変更したり、必要なら新しく買おう
赤ちゃん用品は何がいる?
- アカチャンホンポなどで配られているリストに載っているもの全部が要るわけではない
- 全部新品を買う必要もない。誰かからのお下がりやメルカリで買うのでも十分。
- あったら便利、というものは出産後に本当に必要だと思ったら買う方針が良い
出産直後の1~2週間以内の書類は?
- 出産直後の役所や会社への書類提出は期限が2週間程度のものが多いのでしっかりと準備すべし
- 出生届提出→住民票発行&会社に提出→保険証発行&扶養入りという流れをなるべく早くこなす必要があるためとにかく準備と行動を素早く行うべし
沐浴のやり方は?おむつ替えは?
- 必須ではないが、プレパパママ教室などが病院主催で行われていたりするので行ってみるといい
- 生後1~2ヶ月程度の沐浴はシンクでもOK
いざ育休へ…
- 書類は揃ったか?
- 引き継ぎは終わったか?
- 赤ちゃんを迎える準備はいいか?
- シミュレーションはできたか?
じゃ育休に入ろう。と言っても予定日通りに生まれるとは限らない。なので男性の育休開始は数日~1週間程度はズレる。これを前提として、出産予定日の前後で突発的に有休を取る可能性があることを上司やチームメンバーには伝えておくべし。
また早朝深夜に陣痛が始まった場合に備えて、その時間帯でも上司の個人的な連絡先も抑えておけるとなお良し。
もちろん予定日よりも早く出産となると出産直後の書類の提出期限が早まることになるので気をつけよう。
次回へ続く!