左手デバイス XPPen ACK05をVSCodeと組み合わせて使う
XPPen ACK05買ったよ
しばらく前から左手デバイスに興味があったが、Amazonに大量に並んでいる謎メーカーの小さなキーボードタイプのものはキー設定書き込みのためのソフトが謎のGoogle Driveからダウンロードする必要があるらしく、さすがに業務でも使おうと考えると無理があるなぁと思って尻込みしていた。あとBTで接続できるタイプも多いが謎メーカーのものは技適どうなんだと思ったり。
ということで、もう少し詳しく調べていくとペンタブメーカーとして有名なXPPenが左手デバイスを出していることに気付き、さすがにきちんと専用のソフトウェア・ドライバが公式サイトで用意されているのと、値段もそこまで高くないので失敗してもいいかと思い買って1ヶ月ほど使ってみた。
結論としては、使いやすさ、値段、ボタンの数などの観点からもオススメなので左手デバイス未経験の方は試しに買ってみてほしい。
左手デバイスは二種類ある
一言で左手デバイスといっても大きく2種類あるようだ。
- 左手デバイス側にショートカットキーを登録するタイプ(プログラマブルキーボード)
- 左手デバイス側はあくまでもボタンで、そのボタンに対応した処理をOS側のソフトで処理させるもの
それぞれに利点、欠点がある。
1は左手デバイス側に設定が登録されるので、一度登録してしまえば接続先のPCを変更しても同じ挙動をさせることができるがPC側の動作状況はわからないのでアクティブなアプリケーションごとに設定を自動で切り替えるようなことはできない。
2はPC側でボタンごとの設定を登録するのでPC側の状況を見て設定を変えることができる(例えばACK05ではアクティブになっているソフトウェアごとに処理を変更可能)。その代わりPCごとに専用ソフトをインストールしたり設定を登録するのが面倒ではある。
今回のACK05は2のタイプなので、PCごとに専用のソフトウェアをインストールする必用があるが、業務PCにソフトウェアのインストールが厳しく制限されている会社もあるかと思うのでそういう場合には1のタイプが良いかと思う(別のPCで設定だけしてしまえばキーボードとして認識してくれるため)
設定はこんな感じ
前述の通りアクティブなソフトウェアごとにキーの動作を変更させることはできるものの、ソフトウェアごとにどのキーがどのようなショートカットキーになるのかを覚えるのはさすがに無理があるので、単に統一されたショートカットキーを入力するだけにしている。
今の設定はこのような感じ。
自分は動画編集もイラストを書いたりもしないので正直キー自体は余らせている(上の図でいうとK6は無効化しているし、K8は実質使っていない)。ただこれはVSCodeはvimモードで使っているためある程度の操作はキーボードで完結してしまうためかもしれない。
左上のホイールは音量調整ができるように設定してあり、音量調整のために右下を開く必要もないしスピーカーのボリュームに手をのばす必要がなくなるため、これは結構便利だなと思っている。 なおホイールの中心部もボタンはBT接続時に使う専用ボタンなので任意の設定は不可能になっている。
VSCodeとの組み合わせに関しては特によく使う「Terminalを開く」、「Command Paletteを開く」、「ビルドする」ショートカットキーをK1、K2、K3に割り当てている。 またプライベートのPC用にK9にZoomのMuteボタンを割り当てしており、仕事用のPCでは同ボタンにTeamsをMuteする機能を割り当てしている
VSCodeでビルドの設定をする場合の参考ページ:VSCodeでビルドタスクを作る(ショートカットキーでビルドする)
その他よくエクスプローラで開くフォルダを登録しておいたり、よく利用するソフトをすぐに起動できるようにすることもできる(自分の例では K4にChrome、K5にNASのフォルダを開く設定にしている)
感想
専用のソフトウェア・ドライバが若干不安定な感じがあるが概ね便利に使えている。
どこまでACK05側に設定するのかどこからスクリプト等で実行するのか、の判断は必要になるが、上の画像のように割と何でもできるのでアイディア次第で幾らでもカスタマイズの余地がある。 また自分は覚えきれないため使っていないのだが「ページを切り替える」機能がある。例えば、ページIのK1にはVSCodeのビルド用ショートカットキー、ページⅡのK1にはCtrl+Sのショートカットキーなど、要はⅠ~ⅣのページごとにK1~K9のボタンに別々の機能を割当てることができる。 つまりやろうと思えば 4*8 = 32キー(※1ページにつき1つはページ切り替えのためのボタンになるので1ページにつき8つまで)までカスタマイズができる。
デバイスのサイズも だいたい横13cm、縦7cm、厚み1cm程度で75gと小さく軽いので持ち運びも容易。
バッテリーも特に充電しなくても結構持つ(体感だと充電無しでも1週間以上持つ)
接続方法もtype-Cで直接接続、BT接続、専用レシーバ接続と複数の方法が用意されており使いやすい。
結論
ホイール付きでボタンも複数あり、値段もそんなに高くないので、同ジャンルでは最高級品のstream deckを買うお金は出せないな~という人にもおすすめ!